みなさんこんばんは。りゅうがく万博管理人のわかみやです。
お子さんを早稲田アカデミーに通わせている親御さんの中でこのようなお悩みをお持ちの方はいらっしゃいますか?
レギュラークラスから本当に第一志望校に合格できるのか?
レギュラークラスからでも早稲田レベルの学校へ合格できるのか?
レギュラークラスとは、早稲田アカデミーのクラス分けの中で、特訓クラス(一番上のクラス)の1つ下のクラスのことです。Rクラスと呼ばれたりしています。
Rクラスは主に中堅校を目指す受験生が集まるようなクラスです。
早慶を目指す受験生からすると、Rクラスで勉強するよりも特訓クラスで勉強することを目標にしているかと思います。
私が初めて家庭教師を務めた生徒は早稲田を第一志望校にしていました。彼女のクラスは最後までRクラスでした。
しかし彼女は当時、早稲田アカデミーK校の歴史の中で唯一の「レギュラークラスから早稲田を含む受験全勝」を達成したのです。
【Rクラスの生徒が合格した学校】
早稲田実業高校 早稲田本庄高等学院 昭和秀英高校 市川高校
彼女の努力の賜物ですね!
ご参考になりそうな考え方があればぜひお子さんの勉強法に反映してみてください。
こちらの記事は自分の経験をベースに記載したものです。受験生の合格を保証するものではありません。
また受験生の数だけ勉強法には正解がありますので、あくまで参考程度でよろしくお願いします!
この記事を書いている人はこんな人
Rクラスの生徒と二人三脚で早稲田の合格を勝ち取った3つの指導法
まずは筆箱の大改造から!
3つの指導法と書きましたが、筆箱の話については以前の記事で詳しく書きましたのでここでの説明は割愛いたします。
こちらの記事をざっくりまとめると、こんな感じです。
お時間のある方はぜひご覧になってみてください。
ちなみに当時指導していた彼女の筆箱はまさに物がごちゃごちゃしており、色ペンも9種類くらい詰まっているようなボリュームたっぷりの筆箱でした。
ですので、指導初日に筆箱を変えるようにお願いし、勉強する上での正しい準備をはじめました。
私が使っていた必勝シャープペンシルも貼っておきます!
解き直しではなく解説を作ってくることが大切!
Rクラスの生徒を早稲田実業へ合格させた指導法の2つ目は復習の仕方についてです。
私はよく解き直しではなく解説を作ってくるようにお願いしていました。
解説と解き直しは何が違うんですか?
解説はその問題の本質がわかっていないと書けませんが、解き直しであれば適当にできてしまうんです。
復習をすることで生徒には問題の内容を理解し、「できる」状態にしてもらうのが目標です。
しかし、解き直しだけでは「できる」状態にはなりません。
解き直しだけでは「わかる」状態になるだけです。
ぜひお子さんには教科書のような解説を作ってもらってみて下さい。
「できる」と「わかる」についての違い
上の記事の内容を簡単に要約すると、こんな感じです。
- 「わかる」=聞いたことが理解できること
- 「できる」=相手の言葉ではなく自分の言葉で物事を定義できること
- 「わかる」は結果で、「できる」は状態
- 「わかる」は抽象化、「できる」は具体化
受験に限らず、社会人にとってもこの「できる」「わかる」の違いは重要ですので早い段階からその違いについて理解しておきましょう。
また、よくある指導方法の例えで「ある釣り人の話」があります。
できる指導者は釣れない人に代わって魚を釣るのではなく、釣竿の使い方を教えて自力で釣れるように導く人のこと、という内容です。
皆さんも一度はどこかで聞いたことがあるのではないでしょうか。
- 釣れない人に代わって魚を釣る=解説を読んで「わかった気になる」状態/多くの受験生はこのパターンに陥っている
- 釣竿の使い方を教えて自力で釣れるようになる=公式や考え方を使いこなして自力で「できる」状態にする
実際どうやって解説を作ればいいの?
ここまでの内容は理解したけれど、その上でどうすればいいか?
お子さんに解説を作らせるとき、親御さんの皆さんが意識することはたった1つです。
それはお子さんの解説を読んで、問題が解ける(もしくは理解できる)状態かどうかを伝えるだけです。
例えば、間違えた部分だけを赤字で直したり、計算式だけ書くような解き直しでは何をどうしてその数字、計算式にたどり着いたのかがわかりません。
初歩的なところから、なぜその計算式が出てくるのか?その数字は何の数字なのか?といったなぜ?の部分を徹底的に説明するような解説を作ってもらってみてください。
例えば、こんな感じです↓
問題:半径が3cmの円の面積を求めなさい。
解答:3cm×2×π=6π㎠
ダメな例:解き直しのみ
3cm×2×π=6π㎠
3cm×3cm×π=9π㎠
解き直しだけだと、後から見返したときに式の意味がわからなくなってしまうことがよくあります。
勉強の効率が落ちてしまうので丁寧な復習を心がけましょう。
良い例:解説を作る
3cm×2×π=6π㎠
間違えた原因:円周の長さを求めてしまった!!
おさらい
円の面積:半径×半径×π
円の円周:半径×2×π
なので、答えは
3cm×3cm×π=9π㎠となる!
こんな要領で、読んでで「?」が出てこないように解説を作ってもらってみてください。
完全に理解していればサラサラと解説が書けますし、書けないときはそこの部分が理解しきれていないという証拠なので、お子さんに足りていない知識が浮き彫りになります。
解説を作らせることで、あやしい部分を完全に無くし100%に近い精度で問題を理解することが可能になるのです。
そしてこの勉強法はお子さんだけでは成り立たず、それを確認してくださる親御さんや先生方の助けが必要となります。
受験はまさに二人三脚ですので、定期的に確認していただけるだけで復習の質が大きく変わると思います。
解説の手順を色分けして復習を超効率化する!
続いて私が実践した指導法は授業毎の解説ノートの作成です。
さっきまでの「解き直しではなく解説を作ってくることが大切!」はお子さんに実践してもらう復習の方法でした。
ここからは教える側がどのように工夫できるのかについて焦点を当ててご説明します。
誰が | 何をする? |
---|---|
お子さん | 解き直しではなく、解説を作ってくること! |
親御さん、先生 | 色分け解説を作る! |
復習の仕方次第で、お子さんの知識の吸収率は大きく上がります。
スポンジの上から水を垂らすのと、コンクリートに水を垂らすのを想像してみて下さい。
間違った復習の仕方は、水(知識)をコンクリートに垂らすようなもので、知識を十分に吸収しきれずにポタポタと水を落としてしまいます。
しかし、お子さんの勉強の仕方次第ではコンクリートではなくスポンジのように一度に多くの知識を吸収することができます。
復習するごとに記憶は定着しますが、
復習の質が悪いと定着しづらくなります。
私が学生時代に抱えていた悩みとして、教科書の解説の言っていることがわからないことがありました。
しかし教科書の解説以上にわかりやすいものはないのでこれ以上の説明はないわけです。
読み込むしかないのですが、なかなかやる気になれませんでした。
しかし、授業で聞く先生の解説でつまづくことはほどんどありませんでした。
それは解き方の順番や、計算式の中で出てくる数字の意味が事前に説明されていたからだと感じました。
そこで生徒の復習の質を少しでも上げるために、4色ペンを使った解説を作るようにし解き方の順番や計算式ででくる数字を色でわかりやすく見せることにしました。
STEP1:まず初めにどこに注目するべきなのか?
STEP2:そこから何が分かるのか?
STEP3:答えを求めるためにほかに必要な情報はないか?
STEP4:答えまでの計算式
こんな形で解説ノートを作り、生徒に授業終了毎に渡すようにしていました。
私が教師時代に使っていた4色マーカーです。
こうすることで、復習の中でわからないポイントが出てきてもすぐに理解することのできる状況を作り上げました。
教科書の解説と違い、解く順番と4色の色を使っているので、生徒のわからないところを大幅に減らすことができました。
色あり解説となしの解説で理解度はそこまで変わるものですか?
百聞は一見にしかずだと思いますので、下の解説を見て下さい。
解説の内容は理解しなくで大丈夫ですが、非常に見やすくなっていることがお分かりいただけるかと思います。
どれくらいか分からないが、水を移動させたら全ての深さが同じになったので、
A、B、Cの水の量全てをA、B、Cの底面積を割ることで等しくなった深さを求めることができます。
よってそれぞれの水の量は、
A:②×19cm=㊳
B:⑤×5cm=㉕
C:⑦×3cm=㉑
全部合わせると底面積は⑭、水の量は㊳+㉕+㉑=○84になります。
ここから高さを○84÷⑭=6cmと計算することができました。
教科書の解説を先生に聞くこともできますが、どうしても時間が空いてしまいますよね。また、先生に聞きづらい場合もあると思いますので1人でも自習できる環境を作りたかったのです。
4STEPの解説は「さんすうがく」(中学受験算数)でも活用
ちなみに余談ですが、私が作成している中学受験生向け算数勉強サイト「さんすうがく」でもこの4STEP解説は取り入れています。
もし中学受験をされるお子さんがいらっしゃいましたら、必ず役に立てるような内容だと思いますので覗いてみていただけると嬉しいです。
問題:36と120の公約数を全て求めなさい。
解答:1,2,3,4,6,12
STEP1:約数と公約数について復習しよう
STEP2:36の約数を求めよう
STEP3:120の約数を求めよう
STEP4:36と120の公約数を求めよう
問題:A君が分速64mで出発していから8分後に、B君が分速80mでA君を追いかけました。A君は、出発してから何分後にB君に追いつかれましたか。
解答:40分
STEP1:問題文の内容を図にしよう
STEP2:AとBは1分間にどれだけ近づくのか?
STEP3:AとBはどれだけ離れているのか?
STEP4:出会う=2人の距離が0mになるということ
問題:たかし君の国語と算数のテストの平均点は75点で、国語の点数は算数の点数の6割に2点足りません。たかし君の国語の点数は何点ですか。
解答:55点
STEP1:割合と百分率の復習から!
STEP2:平均点から2教科の合計点を求める
STEP3:国語と算数の点数を線分図にしてみよう
STEP4:線分図の情報から答えを出していく
問題:3つの円柱の容器A、B、Cがあります。A、B、Cの底面積の比は2:5:7で、Aには深さ19cm、Bには深さ5cm、Cには深さ3cmまで水が入っています。いま、Aの水の一部をBとCに移して、3つの容器の水の深さを等しくしようと思います。これについて、次の問いに答えなさい。
①等しくなったときの水の深さは何cmですか。
②AからBに、Aの深さの何cm分の水を移すことになりますか。
解答:①6cm ②2.5cm
STEP1:「仮定する」考え方を使って問題文の内容を面積図に変えよう
STEP2:等しくなった高さの部分を求めよう
STEP3:移動した水の量を理解しよう
STEP4:Bに移動する水の量がAの容器の何cm分か求めよう
受験直前に伝えた「試験の点数を5点上げるテクニック」
以上が早稲アカRクラスの生徒を早稲田実業へ合格させた3つの指導法になります。
そしてここからご説明するのは私の実体験を元にした、受験直前に意識しておくべき考え方とコツです。
私が早稲田アカデミーに通っていたときに先生から、
「受験では3教科の点数が自分と全く同じ人は大体6人くらいいる。1点上げるだけで順位を6上げることができる。」
と言われたのを覚えています。(今もそうなのかは定かではありませんが・・・)
この言葉をそのまま信じると、問題1つ(大体3点〜5点)正解するだけで順位が20位近く上がるわけです。
最後の一押しが受験合格につながることも大いにありますので、ぜひお子さんと一緒に意識してみて下さい。
ただし、一部付け焼き刃なものもあります。
本当に受験までに勉強が間に合わないと思った時などに実践して下さい。
大問の(1)だけ解いて難しいところは飛ばすこと!
私が担当した生徒は指導を始めた時期が夏休み終わりからだったということもあり、どうしても最後の単元である空間図形を最後まで終わらせることができませんでした。
なので直前の数日に空間図形の応用を叩き込むよりも、それ以外の復習に時間を費やすように指導しました。
とは言っても、受験で空間図形の問題が出たときいきなり飛ばすのは勿体無いです。
全部飛ばす前に比較的簡単な(1)、(2)をサクッと解いて(3)を飛ばすようにアドバイスしました。
一般的な受験問題であれば、大問の構成は以下のようになっていることがほとんどです。
(1)割と簡単
(2)まあまあむずかしい
(3)むずかしい
わからない単元や苦手な単元を見つけてしまうといきなり全問飛ばしてしまいがちですが、必ず(1)だけは正解されるように念押ししました。
この1問を正解させるだけで、順位をグッと上げることができます。
結果、空間図形が出てきた受験では(3)を完全に捨ててそれ以外の問題の復習に時間を費やすことができたと後から聞きました。
非常にラッキーなケースでした・・・!
答えを1つ見つけて満足しないこと!
受験のような極限状態ですと、1つ答えを見つけただけで満足してしまいがちです。
「当てはまるものを全て答えなさい。」という問題が出ているにもかかわらず、答えを1つしか書かなかった、という失敗を私は過去にたくさんしてきました。
どうしても答えを見つけると油断してしまいますよね笑
また座標幾何の問題などでも、答えになる座標は3つあるのに1つだけ求めてしまうなんてケースもありました。
受験本番ならなおさら緊張しているはずですので、このようなケアレスミスをしがちだと思います。
答えが全部求まっているのか?その答え以外の可能性はないのか?を確認するようにお子さんにアドバイスしてあげましょう!
まとめ
最後に超かんたんにまとめます!!
この記事では、早稲田アカデミーRクラスの生徒を早稲田実業、早稲田本庄へ合格させることのできた3つの指導法について解説しました。
- 3つの指導法
- 筆箱を大改造:勉強しやすい環境を作る
- 解き直しではなく解説を作る(生徒側):「わかる」から「できる」ようにする
- 4色解説を作る(指導側):復習をスムーズにさせて勉強の質、効率を上げる
- 受験直前に意識すべき2つのコツ
- 飛ばしたい問題があっても(1)は必ず正解させること!
- 答えを1つ見つけただけで満足しないこと!
最後までお読みいただきありがとうございました。
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